ヴァンオメン・マティアス 助教

社会学部 社会学科

ようこそ、研究室へ

同志社大学ではどんなことが学べるの?どんな先生がいるの?
実際の研究室を訪ねて、先生にお話を聞きました。

フィールドワークを通じて日本社会を考察

こんにちは。ヴァンオメン先生は今、どんな研究をしているのですか?

ヴァンオメン先生 参与観察という社会調査法を用いたフィールドワークを通して、日本のデジタル社会や仮想世界について研究をしています。参与観察の特徴は、ただ単に文化やコミュニティーの活動を観察するだけではなく、実際にその活動に積極的に参加することで新しい発見ができる点にあります。

研究にのめり込んだきっかけ

なぜ日本社会について研究しようと考えたのですか?

ヴァンオメン先生 オランダと日本には長い貿易の歴史があり、両国の交流を深めるため、オランダには高校生のための交換留学制度がありました。幸いなことに、私は高校生の時、このプログラムを通じて奈良県の高校に10カ月間交換留学をする機会を得たのです。留学中は日本文化に関するオンラインコミュニティーに自身の経験の記事を残しました。私はその経験を通じて、他の文化や社会を学ぶために長期間滞在することで養われる言語、能力、知識を生かして、世界を違う視点から眺める能力を得ることの価値を知りました。この出来事をきっかけに、日本社会に深い興味を持ち始め、さらに参与観察を利用して研究する道を進み始めました。

ヴァンオメン先生の授業で学べること

先生の授業では、どんなことを学べるのでしょうか?

ヴァンオメン先生 日頃私たちが楽しんでいる大衆文化を批判的に捉え、それがどのように社会を反映し、また変化をもたらしているのかについて考えます。批判的といっても否定するという意味ではなく、表面だけでは見えない部分に着目し、たとえばスポーツをすることや映画を観ることに対して、学術的な面からどのようなことが考えられるのかを探求します。

授業をする上で、大切にしていることはありますか?

ヴァンオメン先生 学生にとって身近な話題を取り上げることです。現在担当している『Japanese Popular Culture』という英語科目では、カップラーメンのグローバル化やアイドルと社会におけるジェンダーの関係といったトピックについて議論し、学術概念を紹介することで、学生に社会学の面白さを伝えることを心がけています。

大学で身につけておくべきこと

大学で身につけておくべき能力はなんだと思いますか?

ヴァンオメン先生 新型コロナウイルスの影響もあり、フィールドワークのデジタル化や、遠距離からも研究ができることの大切さがさらに強調されています。学生たちには、言語にかかわらず、様々なツールを学ぶことで、デジタル社会を生き抜くために必要なリテラシーを培ってほしいと思っています。

ヴァンオメン先生が思い描く未来

先生の今の目標はなんですか?

ヴァンオメン先生 授業では、ポップカルチャーやデジタル社会について学生と一緒に考え、私たちの生活をより豊かなものにすることです。また、これから研究室で関わるゼミ生とは、英語文献、デジタル方法などの新しいことに挑戦するとともに、安心して勉強できるコミュニティーを作り、バランスよく彼らの研究をサポートできるように努力していきたいと思っています。

ヴァンオメン先生からメッセージ

最後に、これから大学への進学を目指している人たちへ、メッセージをお願いします!

ヴァンオメン先生 参与観察という調査法や、英語を使って大学で学ぶこと、そして自分の研究を始めることについて「難しそうだな……」と思うかもしれませんが、決してそんなことはありません。まずはあなたの情熱を探してみましょう。社会学は社会のいろいろな側面を勉強できる分野で、あなたの人生をより面白くする機会にもなります。大学にはいろいろな研究をしている先生がいますので、ぜひ興味があることを一緒に学びましょう。

ヴァンオメン先生、本日は様々な質問にお答えいただきありがとうございました!

プロフィール

ヴァンオメン・マティアス

社会学部 社会学科

2010年ライデン大学(オランダ)人文学部日本学科卒業。13年ハワイ大学大学院マノア校文化人類学修士課程修了、20年同大学同大学院博士(人類学)取得。ハーバード大学ライシャワー日本研究所のポストドクトラルフェロー(博士研究員)を経て、21年より同志社大学社会学部助教。

出身地:
オランダ
趣味:
ゲーム(ボードゲーム、ビデオゲーム、スポーツ)。運動後に温泉に入って、おいしい料理を食べること。
休日の過ごし方:
家族や友人と有意義な時間を過ごすこと。川沿いの散歩。水泳やサッカーなどのスポーツ。

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