柳川 響 助教

文学部 国文学科

ようこそ、研究室へ

同志社大学ではどんなことが学べるの?どんな先生がいるの?
実際の研究室を訪ねて、先生にお話を聞きました。

漢詩文や説話を対象とした中世文学研究

こんにちは。柳川先生は今、どんな研究をしているのですか?

柳川先生 文学部国文学科に所属し、中世文学を担当しています。中世とは、多種多様な文学・芸術が花開いた時代ですが、私は主に漢詩文や漢文日記、説話などを研究対象としています。特に近年は、保元の乱で敵対したことでも有名な藤原頼長と、その兄の忠通の文学や学問に関わる活動に興味を持っていて、彼らが中国古典籍(※)をどのように学び、受容したかについて研究を行っています。※古典籍:近代以前(江戸時代末まで)に作られた書物。

研究にのめり込んだきっかけ

先生はどうしてこの研究への道を進んだのですか?

柳川先生 大学で学生主体の研究会に参加し、和漢比較文学に触れたことが大きいですね。当初は近代文学を専攻していましたが、研究会で三善清行の『善家秘記』を読んで、説話文学や漢文に関心を持ち、大学院に進学して中世文学を学ぶようになりました。そして何よりも、大学院で藤原頼長の日記『台記』を読み、頼長という人物に出会ったことが今の研究につながっています。

いま研究室で推しの学び

先生のゼミではどんなことを学べるのでしょうか。

柳川先生 ゼミには説話、御伽草子、軍記物語、能など、様々なジャンルに関心を持つ学生さんが所属しています。これまでに研究テーマとして取り上げられた作品は、『今昔物語集』『宇治拾遺物語』『古事談』などの説話集、『鉢かづき』『酒呑童子』『瓜姫物語』などの御伽草子、『陸奥話記』『平家物語』などの軍記物語、能〈頼政〉〈班女〉〈卒都婆小町〉など様々です。各自、自由にテーマを選択して学んでいます。

この研究が持つ可能性とは

文学について学ぶことは、将来、どんなことに役立ちますか?

柳川先生 一般企業や教員、大学院進学など、学生さんの進路は様々です。個人的には、進学して更に研究をしたいという学生さんが増えることを願っている部分もありますが、文学やその研究から何を学び、それをどのように将来に生かすかは人それぞれです。知識以外にも、読解力、共感性、文章力、コミュニケーション能力など、文学から学べることはたくさんあるので、文学を通して人間力を磨いてほしいです。

柳川先生が思い描く未来

先生の今の目標はなんですか?

柳川先生 恥ずかしながら今は明確な目標や夢はありません。日々の積み重ねが将来につながりますので、一日一日を大事に、楽しく生きていくことが今の目標です。

柳川先生からメッセージ

最後に、これから大学への進学を目指している人たちへ、メッセージをお願いします!

柳川先生 大学は多くの人や物と出会う可能性にあふれています。人生を変えるような大きな出会いもあれば、日々を彩るほどの小さな出会いもあるはずです。様々な人や文物に触れることで、新しい世界を切り開いていってほしいと思います。その一つのきっかけが文学であれば幸いです。

柳川先生、本日は様々な質問にお答えいただきありがとうございました!

プロフィール

柳川 響

文学部 国文学科

2006年岡山大学法学部卒業、08年早稲田大学第一文学部卒業、10年早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了、14年早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程修了(博士(文学)取得)。日本学術振興会特別研究員(PD)、早稲田大学非常勤講師、埼玉学園大学非常勤講師などを経て、20年より同志社大学文学部助教。

出身地:
高知県
趣味:
読書、音楽鑑賞。
休日の過ごし方:
散策、読書。

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