横井 和彦 教授

経済学部 経済学科

ようこそ、研究室へ

同志社大学ではどんなことが学べるの?どんな先生がいるの?
実際の研究室を訪ねて、先生にお話を聞きました。

中国企業の社会保障制度に関する研究

こんにちは。横井先生は今、どんな研究をしているのですか?

横井先生 中国の経済を研究しています。特に中国の企業と、そこで働いている人々の待遇(賃金や、年金・医療などの社会保障)について研究しています。

研究にのめり込んだきっかけ

先生はなぜこの研究への道を選んだのですか?

横井先生 大学に入学してすぐに中国で天安門事件が起き、どうしてこのようなことが起きたのか興味を持ちました。また大学を卒業する頃には、当時あったソ連や東ヨーロッパの社会主義国で政権崩壊が相次ぎ、経済体制に興味を持つようになりました。

いま研究室で推しの学び

学生たちは先生のゼミでどんなことを学んでいるのですか?

横井先生 3年生のゼミでは、「対中ビジネスバーチャルカンパニー」を立ち上げて、中国でのビジネスあるいは中国人を対象としたビジネスを疑似体験することで、中国の社会と経済への理解を深めています。そして、名城大学(名古屋市)経営学部国際経営学科のゼミとの合同ゼミで、仮想事業報告をしています。

この研究が持つ可能性とは

ビジネスを仮想体験するなんて面白そうですね。中国経済を研究することは、どんなことに役立つのでしょうか?

横井先生 製造業に限らず、日本の企業の中で中国と全く関係のない企業はほとんどありません。実際に、多くの卒業生が中国に駐在しています。経済成長の鈍化や米中摩擦の拡大、人権問題、新型コロナウイルス感染症の流行など、様々な課題があるにもかかわらず、中国は引き続き、多くの企業にとって長期的に最も重要な市場だと言えます。中国での企業のあり方や働き方の研究は、中国で活動する企業や人々の役に立つと考えています。

研究室のホワイトボードの裏側に中国の地図を掲示していて、研究の合間などに眺めています。

横井先生が思い描く未来

日本と中国の関係は、これからどのようになっていくと思いますか?

横井先生 日本人の中国に対する印象は悪化の一途を辿っています。また、中国人の日本に対する印象も悪化しつつあります。政府間の外交努力がなかったことに加えて、新型コロナウイルス感染症の流行で両国民の直接交流がほとんどなかったことが影響していると思います。協力できる分野で利益を拡大し、率直に対話を重ねていくことで日中関係が良くなることを願っています。

横井先生からメッセージ

最後に、これから大学への進学を目指している人たちへ、メッセージをお願いします!

横井先生 同志社は1875(明治8)年、新島襄によって創立されたキリスト教主義の学校です。「一国の良心ともいうべき人々を育成する」ことが新島の願いで、キリスト教を徳育の基本として、知育、体育にも優れ、個性豊かな良心を手腕に運用する人々を世に送り出すことに努めています。同志社であるかどうかに関係なく、これから大学へ進学する皆さんには、「精神なき専門家」(マックス・ウェーバー)や「良心なき逸材」ではなく、「一国の良心」となってほしいと願っています。

同志社小学校の校長も務めています。同志社は幼稚園から大学までキリスト教主義にもとづいた一貫教育を展開しています。

横井先生、本日は様々な質問にお答えいただきありがとうございました!

プロフィール

横井 和彦

経済学部 経済学科

1993年同志社大学経済学部卒業、2002年同大学院経済学研究科満期退学。05年博士(経済学)取得。02年〜同志社大学経済学部助手、05年~同専任講師、08年~同准教授を経て、14年より教授。

出身地:
愛知県
趣味:
飲食。
休日の過ごし方:
テレビ鑑賞。

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