松倉 啓太 助教
スポーツ健康科学部
スポーツ健康科学科
同志社大学ではどんなことが学べるの?どんな先生がいるの?
実際の研究室を訪ねて、先生にお話を聞きました。
スポーツにおける指導理論を探究
こんにちは。松倉先生は今、どんな研究をしているのですか?
松倉先生 スポーツにおけるコーチングを大きなテーマとして、「選手にとってどのような指導が望ましいのか」、「どのようなトレーニングでスポーツにおけるスキルを獲得していくのか」といったようなことを研究しています。
研究にのめり込んだきっかけ
なぜそのようなテーマに興味を持たれたのでしょうか。
松倉先生 大学を卒業して大学院に進んだ時からサッカーの指導者としての活動を始めたのですが、選手に何をどのように伝えたら良いのか、というところにとても悩んだからです。動作のメカニズムやトレーニングの考え方など、分からないことだらけでした(笑)
なるほど。それで研究の道に進むことを決めたのですね。
松倉先生 指導者としてのキャリアを積む中で競技に関する知識は増えていきました。ただ、もっと根本的に選手と良い関係を築いていくためには、「選手との関わり方」や「指導者としての考え方」を見つめていかなくてはいけない、という思いが強くなってきたことが今の研究につながっていると思います。
いま研究室で推しの学び
学生たちは先生のゼミでどんなことを学んでいるのですか?
松倉先生 3年生からゼミの活動は始まるのですが、最初はディスカッションを通して、“指導者に必要な能力や考え方”、“スポーツにおける価値観”などについて深く考えていきます。ゼミの学生さんはスポーツに対するコンテクスト(※)が様々です。その中で同じテーマに対して、考え方や意見を共有しあい、価値観や正解、手段がコンテクスト次第で異なることを学んでいきます。その後は自分の専門種目を指導実践することを通して、どのように「選手が主体的にスキル獲得をしていくか」ということを考えて、どのようにトレーニングプログラムを構築するか、選手に指導するかといったところを学んでいきます。※コンテクスト:文脈や状況という意味。スポーツにおいては、選手・指導者の性別や能力、競技環境や取り組み方、年齢、既往歴など多岐にわたる状況の違いを表す。
ゼミの様子。
この研究が持つ可能性とは
そうした学びが、将来、どんな場面で役立つと思いますか?
松倉先生 スポーツ界だけではなく、どの世界でも「誰かに何かを伝える」、「コーチングをする」という場面が必ず訪れると思いますので、その際にコンテクストにより価値観が違うことを考えた経験が重要になってくるのではないかと思っています。
松倉先生が思い描く未来
先生の夢を教えてください。
松倉先生 同志社大学周辺の子供たちにとって、同志社大学の大学生アスリートが「憧れの存在」になることです。そのためには、もちろん学生の“アスリートの競技能力を高めていくこと”は一つの条件かもしれません。ただもう少し広い意味で考えたときに、“大学スポーツと地域との結びつき”が強まったり、大学の運動部であったり選手個人が“自分たちの活動の外への発信”を充実させていくことが重なり合うと、“地域の子供たちにとって大学生アスリートが憧れの存在”に近づいていくのかなと思っています。そのために、選手1人だけが主人公というわけではなく、スポーツ科学と言う多岐にわたる領域を専門的に学ぶ、一人ひとりの専門性を集結して、私の夢・目標を達成できれば嬉しいなと思っています。
松倉先生からメッセージ
最後に、これから大学への進学を目指している人たちへ、メッセージをお願いします!
松倉先生 大学4年間は、自分で動き出すことで、いろんなチャンスを得たり、いろんな経験を積むことができると思います。良い意味で周りの人や大学を使って、次のステージで活躍するための土台を作って欲しいなと思います。
松倉先生、本日は様々な質問にお答えいただきありがとうございました!
プロフィール
松倉 啓太
スポーツ健康科学部 スポーツ健康科学科
2005年筑波大学体育専門学群卒業、07年筑波大学大学院体育研究科修了。08年〜横浜FC育成部ゴールキーパーコーチ、10年ベガルタ仙台育成部ゴールキーパーコーチ、11年柏レイソルアカデミーコーチを経て12年~筑波大学体育系特任助教。14年筑波大学大学院人間総合科学研究科修了、博士(コーチング学)取得。15年より同志社大学スポーツ健康科学部助教。
- 出身地:
- 北海道
- 趣味:
- テレビやインターネットでスポーツ観戦。
- 休日の過ごし方:
- 子どもと一緒に公園や買い物に出かけます。