奥村 直毅 教授

生命医科学部 医工学科

ようこそ、研究室へ

同志社大学ではどんなことが学べるの?どんな先生がいるの?
実際の研究室を訪ねて、先生にお話を聞きました。

再生医療や点眼薬による新しい角膜治療技術の開発

こんにちは。奥村先生は今、どんな研究をしているのですか?

奥村先生 眼球の一番前にある角膜という部分の病気を治療するための研究をしています。角膜は車で言うとフロントガラスのような透明の部分で、病気で白く濁るとほとんど物が見えなくなってしまいます。私たちの研究チームは、角膜移植でしか治療できなかったような重症の患者さんを、再生医療や点眼薬で治療できる技術を開発してします。

移植に代わる、新しい治療法や薬を開発しているのですね。

奥村先生 そうです。また、AIを使って検査データから病気の自動診断をしたり、電子カルテデータや診療時の会話を解析したりすることで、全ての医師が熟練したトップレベルの医師と同じレベルの診療をできるシステムの開発も進めています。

研究にのめり込んだきっかけ

先生はどうして、角膜治療の研究に興味を持たれたのでしょうか?

奥村先生 私は医学部を卒業して眼科医としてキャリアをスタートしました。その後、大学院生として角膜の病気の研究を始めたのですが、細胞や動物を使った実験でとても良い研究成果が得られ、研究を続けて成果を患者さんに届けたいと強く思うようになりました。大学院を卒業したら研究はストップして、眼科医として病院で働くことを考えていましたが、世の中に無いものをゼロから作り出すことのできる「研究の力」を知り、すっかり魅了されて研究の道に進むことになりました。

いま研究室で推しの学び

研究室の学生たちは、どんな研究をしているのでしょうか?

奥村先生 角膜の再生医療の開発、眼科の病気の新しい治療薬の開発、AIによる病気の自動診断や診療支援システムの開発などを行っています。私の専門である眼科に加えて、医療全般を対象に、大学での研究にとどまらず、実際に社会で使われるような技術にするための活動をしています。

この研究が持つ可能性とは

卒業生はどんな分野で活躍されていますか?

奥村先生 研究室では基礎的な研究から、世界のいろいろな国のベンチャー企業や大手製薬企業との共同研究などについて、最前線で学べる機会があります。その経験を生かして、医療機器メーカー、製薬メーカー、食品メーカーなど様々な領域でスペシャリストとして活躍しています。

奥村先生が思い描く未来

先生の目標を聞かせてください。

奥村先生 再生医療や治療薬の治験(「くすりの候補」を用いて、国の承認を得るための成績を集める臨床試験のこと)を成功させ、研究の成果を患者さんに届けて医療をさらに良いものにすることです。

奥村先生からメッセージ

最後に、これから大学への進学を目指している人たちへ、メッセージをお願いします!

奥村先生 技術進歩のスピードがどんどん速くなり、昔の10年分の変化が1年で起きるような時代になっていますし、今後もそれは加速すると思います。インターネットを使って情報を集め、人とつながることが簡単になりました。また、例えば数億円という単位のお金を集めて若い人が起業するといったことも日本でも徐々に増えてきています。新しいチャレンジをするためのハードルが今までになく下がり、若い皆さんにはまさにチャンスの時代と言えるのではないでしょうか。偏差値だけを追いかけたり、大企業に入りさえすれば一生安泰という古い価値観でなく、努力を重ね、社会に無いものを新たに創造して世の中に貢献するのだという志を持って大学への一歩を踏み出していただけたら最高に嬉しいです。

奥村先生、本日は様々な質問にお答えいただきありがとうございました!

プロフィール

奥村 直毅

生命医科学部 医工学科

2001年京都府立医科大学医学部医学科卒業、10年京都府立医科大学大学院医学研究科修了。10年京都府立医科大学病院助教、11年同志社大学生命医科学部医工学科助教、15年同准教授を経て、20年より同教授。20年〜京都府立医科大学医学部客員教授。

出身地:
大阪府
趣味:
サーフィン、ウイングフォイル、カイトサーフィン、スノーボード。
休日の過ごし方:
友人や家族と一緒にサーフィンなどをして、海で過ごしていることが多いです。

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