医工学科DEPARTMENT OF BIOMEDICAL
ENGINEERING

機械工学と医学の2領域に及ぶ専門を身につけ、卓越した「研究力」と「就職力」によって社会で活躍できる人物を育成する

学科の特色

機械工学と医学の2つの専門分野を修得することで、高度な専門性を有し、社会のニーズに応える人物を育てることを目指しています。従来の教育システムでは、医学と工学は異なる分野として扱われていましたが、たとえば、医療分野においては、医薬品や医療機器を開発・生産する際に、CAD(Computer Aided Design)、プログラミング、ロボット、人工知能などのいわゆる工学的な知識が不可欠でした。
また、工学分野では、自動車、家電機器などの研究・開発過程において、“ヒト”の特性を理解した上で、使いやすさや操作性の向上を図る必要性が高まっており、医工学領域の知識を有する人材が求められています。
医工学科では、先端研究を通して、医学と工学の融合的な見地から“医工学”の可能性を探究し、最先端の「ものづくり」分野において社会に貢献できる技術者・研究者を世に送り出しています。

社会での活躍に直結する
カリキュラム

講義、実験実習科目、卒業研究を通じて、機械工学と医学に関わる2つの専門分野で活躍する人材に必要となる知識やスキルを身につけるためのカリキュラムを提供しています。大学院には学部卒業生の約6割が進学し、より高度な専門性を身につけます。学部・大学院を通して一貫したカリキュラムによる確かな教育によって、医工学分野で即戦力となり、次世代の先端技術を生み出すことのできる人物の育成に努めています。

具体的には、工学系の教員による製図学、制御工学、材料力学、流体力学、熱力学など、工学分野において不可欠な知識を学びます。また、医師免許を有する教員により、特に医学と工学の融合領域で必要となる知識についての学びを深め、専門性を高めていきます。医工学科では、全ての講義・実験実習科目が基礎学力の向上とスキルの修得に向けて明確に位置付けられており、自然に実践力が身につきます。

卓越した研究力と就職力

医工学科では、基礎研究だけにとどまらず、社会や人の生活に貢献できる研究に主眼を置いています。先端研究を通して専門性を深化させるだけでなく、国内外の学会参加や、大学・企業の研究者との共同研究を通じて、就職後においても早い時期から力を発揮できる能力が身につきます。
医工学科の研究力は、科学研究費補助事業(科研費)の採択実績からも裏付けられており、その採択率は学部内でも常に高い採択率を維持しているだけでなく、大学内においてもトップクラスとなっています。大学院生の研究成果の多くは、原著論文や国際会議で公開され、学会賞など数多くの受賞歴によってもその研究レベルの高さが証明されています。これらの先端研究に携わった卒業生は、技術者・研究者として、社会から非常に高い評価を受けて活躍しています。

また、就職力については、医工学科で学んだ専門性を最大限に活かすことのできる日本のトップメーカーへの就職事例の数々から、他の追随を許さない実績が証明されています。たとえば、川崎重工業、三菱重工業などの重工系企業、トヨタ自動車、日産自動車、本田技研工業をはじめとする自動車メーカーなどの機械系学科の卒業生が就職するような企業はもとより、キヤノン、パナソニック、三菱電機などの電機・精密機器メーカー、オムロン、オリンパス、テルモ、ジョンソン・エンド・ジョンソン、シードなどの医療機器メーカーへの就職だけでなく、武田薬品工業、小野薬品工業、資生堂、ライオンなどの医薬・化粧品メーカーへの就職実績も多くあり、幅広い分野の企業において研究・開発職に就いています。大学で修得する能力と、就職後に必要となる能力をシームレスにつなぐことで、高い「研究力」と「就職力」を特色とする学科となっています。

カリキュラム

上記科目のほかに、全学共通教養教育科目や、他学部科目などから選択して履修を行います。

卒業論文テーマ例

  • 人とロボットの協調作業に関する研究
  • 力学的刺激が軟骨細胞の活性と基質形成に及ぼす影響
  • 角膜内皮疾患に対する再生医療の開発
  • 自動車軽量化のための炭素繊維強化熱可塑性樹脂を用いたプレス射出ハイブリッド成形方法の開発
  • 自転車競技選手のペダリング解析
  • 上肢による運動タスクが脳活動・筋活動に及ぼす影響
  • 引張刺激応答を指標とする新たな病態評価手法の提案
  • 脳波信号解析手法の基礎研究
  • 粒子法による血流現象シミュレーション手法開発
  • 神経軸索伸展促進のための3次元バイオリアクターの開発

同学部の学科