河原 大輔 助教

グローバル・コミュニケーション学部
グローバル・コミュニケーション学科
英語コース

ようこそ、研究室へ

同志社大学ではどんなことが学べるの?どんな先生がいるの?
実際の研究室を訪ねて、先生にお話を聞きました。

映画産業をアカデミックに考察

こんにちは。河原先生は今、どんな研究をしているのですか?

河原先生 専門は映画学で、主に1980年代以降のアメリカ映画と映画産業の変遷についての研究を行っています。

映画を研究? もう少し詳しく聞かせもらえますか?

河原先生 1980年代以降、ハリウッドは映画、テレビ、出版、音楽産業を傘下に置く、グローバルなマルチメディア産業として再編成されます。私の研究は、グローバル状況下のアメリカ映画産業がどのような政治経済的文脈から生まれたのかを分析し、また産業の変容が、私たちが日常的に鑑賞する映画作品のかたちにどのような変化をもたらしたのかを考察することを目的としています。最近では、ハリウッドの大手スタジオが製作工程の一部を海外に外部委託する行為に関心を持ち、調査を進めています。

研究にのめり込んだきっかけ

面白そうな研究ですね。なぜこのテーマに興味を持たれたのでしょうか。

河原先生 もともとは映画を観ることが好きな、いわゆる映画が「趣味」の学生でした。大学在学中にニューヨークで世界同時多発テロ(9.11)が発生し、アメリカという国のグローバルな覇権(政治的、経済的、文化的、軍事的なスーパーパワーとしてのアメリカ)について意識するようになったこと、そして、映画をアカデミックに研究する分野としての映画学の存在を知ったことが、現代アメリカ映画研究へと進むきっかけになりました (とはいえ、これはいま振り返るとそういうことだったのかもしれないという「後づけのストーリー」であり、気づいたらこうなっていたという方が正確のような気もします)。

いま研究室で推しの学び

普段の授業では、学生たちにどんなことを教えているのでしょうか。

河原先生 グローバル・コミュニケーション学部では「Media and Globalization」という科目を担当し、そこで現代映画産業について教えています。また、4年生必修のプロジェクト科目「Seminar Project」では、多文化共生を目的とした野外映画祭を実施したこともあり、楽しい思い出となっています。

学部必修のプロジェクト科目「Seminar Project」で実施した野外映画祭の様子です。

この研究が持つ可能性とは

そうした学びや研究は、将来、どんなことに役立つと思いますか?

河原先生 「役に立つ」をどう定義するかによって答えは変わってくると思います。私の研究が日本の経済成長や卒業生の年収アップに資するか、と言われれば「まったく役に立ちません」ということになると思います。ただ、世の中の「当たり前」を前にふと立ち止まり、少し違う角度から見つめ、批判的に考えることは、在学中も卒業してからも必要なことだと思います。そういう意味では少しは誰かの役に立つはずだ、役に立ってほしい、と願いながら研究しています。

河原先生が思い描く未来

先生の今の目標はなんですか?

河原先生 コロナ禍の二年間は、日々変化する目の前の現実に振り回され、対処することで精一杯だったような気がします。別の言い方をすると、コロナ禍は私たちから未来への想像力も奪っていたということであり、これは受験生の皆さんも少なからず感じていたことではないでしょうか。少し先の自分自身の未来について、腰を落ち着けて考える時間を確保することが直近の目標です。

河原先生からメッセージ

最後に、これから大学への進学を目指している人たちへ、メッセージをお願いします!

河原先生 このページをご覧いただきありがとうございます。皆さんが最終的に納得できる進路を見つけられることを心より願っています。そして、もし、皆さんの中からグローバル・コミュニケーション学部に進学する方がいれば、ともに学ぶ日が来ることを楽しみにしています。

河原先生、本日は様々な質問にお答えいただきありがとうございました!

プロフィール

河原 大輔

グローバル・コミュニケーション学部 グローバル・コミュニケーション学科
英語コース

2004年一橋大学社会学部卒業、12年京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程指導認定退学。九州大学助教を経て、17年より同志社大学グローバル・コミュニケーション学部助教。

出身地:
愛媛県
趣味:
福岡に住んでいたときに拾った猫と遊ぶこと。
休日の過ごし方:
猫と遊ぶ。

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