美学芸術学科
感性のプロになる
学科の特色
私たちの生活は、さまざまな美的=感性的なものによって彩られています。美学芸術学科は、この美的=感性的なものに関わる多様な問題に取り組んでいます。
中心となる学問は、「美学」、「芸術史学」、「芸術学」。「美学」は、美とは何か、感性とはどのような働きかなどについて、哲学の文脈で考えます。「芸術史(美術史)学」は、ある作品が何のために、何を、どのように表現しているかについて、歴史(時代・地域・文化)の文脈で考えます。「芸術学」は、美学と芸術史の架け橋となる領域として、諸々の芸術ジャンルの多様性や原理をさまざまな観点から多角的に考えます。これらの3領域を体系的に学ぶことで、美や芸術の本質と多様性を認識し、繊細かつ豊かな感性とそれを表現できる知性を養います。
学習は少人数での授業を中心に展開しますが、さまざまな展覧会や公演、京都の寺社や歴史的建造物の見学といった実際の芸術に触れる演習などを通して、教室で学ぶ理論を生きたものにしていきます。
個性を最大限に伸ばせる環境の中で、美と芸術の本質を探究してほしいと考えています。
カリキュラム
上記科目のほかに、全学共通教養教育科目や、他学部科目などから選択して履修を行います。
卒業論文テーマ例
- 最後の審判図像の形成におけるサン・ラザール大聖堂タンパン彫刻――その美術史的位置付けと独自性
- 中期柿右衛門様式における狩野派の影響
- 河井寛次郎 中期の造形における「個性」とは――1943年以前の扁壺の分析を通して
- 『冬物語』における自然と人工の問題――錬金術伝統のアプローチから『冬物語』を読む
- 異性装とキャラクターデザイン――よしながふみ『大奥』におけるジェンダー観
- 地域伝統芸能における継承――小原歌舞伎と万人講芝居
- 怪異による翻弄――鈴木清順『陽炎座』におけるファム・ファタール表象
- アルフォンス・ミシャのグラフィック作品における独自性――マカロニヘアーがもたらす効果の考察