文学部 哲学科 河嶋瑞貴さん
1年次に受講した選択科目『西洋古代中世哲学史(1)・(2)』です。プラトンとアリストテレスの哲学を多様な角度から扱うことで、両者の哲学体系に対する理解を深めました。特に私にとって重要だったのは、初めてアリストテレスの「形而上学」に触れ、自分の哲学的関心が存在論という分野にあることに気づき、その後の学習態度を定められたことです。また、ゼミで本格的にヘーゲルの哲学と向き合い、すべてが「発展」という形で向かっていくことで、一般性、全体性に回収されうるという思想体系の、緻密さと壮大さに衝撃を受けました。何より、入学前に政治学の観点から問題だと感じていた全体性の問題に、哲学の観点から再び対面したことで、課題を再認識する契機にもなりました。