グローバル地域文化学部の
特徴的な学び

ヨーロッパコース

古くて、新しいヨーロッパ

ヨーロッパは多くの国家・文化・言語を内包した多元的な地域であり、現代に至るまで多くの対立を経験する一方、対立を抑止するための連帯のあり方も模索してきました。また、大航海時代以降の海外進出によって、南北アメリカ、アフリカ、アジアといった世界の諸地域と密接な関係を持つようになり、今日のグローバルな世界のあり方には良くも悪くもヨーロッパが大きな影響を与えています。ヨーロッパを理解することは、私たちの生きる現代世界を理解することにつながるのです。
本コースでは、英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、ロシア語などの言語を通じて、ヨーロッパ諸国それぞれの固有の歴史・文化・社会を詳しく学ぶことで、多様なるヨーロッパの姿を捉えるとともに、諸国家間の「対立」と「連帯」のあり方からヨーロッパの一つになろうとする動きについても考えます。また「民主主義」「宗教」「移民」「植民地主義」といったテーマを通じて、ヨーロッパを世界との関わり合いの中で捉えることも重要です。

アジア・太平洋コース

躍動するアジア・オセアニア

皆さんは「アジア・オセアニア」と聞いてどんなことを思い浮かべるでしょうか。「日の出」「東」を語源とするアジアは東西に長く、地理的にも文化的にも多様です。グローバリゼーションが進展する今日、アジア・オセアニア地域はかつてのイメージとは異なり、世界経済の一大センターの地位にあると言っても過言ではありません。しかし経済発展や近代化に伴い、ローカルな社会や文化は急激な変化にさらされてきました。一方で、隣接する地域間が抱える葛藤が、時に政治的対立、さらには紛争といった形で顕在化しています。また地球温暖化の影響などにより生存が脅かされる地域を多く含みます。
こうした課題に、私たちはどう関わっていくべきでしょうか。本コースでは、アジア・オセアニア地域固有の歴史・文化や情勢だけでなく、文化衝突、歴史認識、民族移動、国際関係、環境問題などについて最新の知見を取り入れ、多角的に考察を行いながら、地域間の葛藤を解決する方法を探っていきます。こうした学びは、私たちのあるべき未来を構築することへつながるはずです。

アメリカコース

千の顔を持つアメリカス

本学部では、「アメリカ」を南北アメリカ大陸およびその周辺島嶼地域を含む「アメリカス(The Americas)」ととらえます。大航海時代以降、先住民が暮らしていた南北アメリカにヨーロッパ、アフリカ、アジアから多くの人々が流入した結果、実に多民族的で多文化的な国家・社会がこれらの大陸に形成されました。世界が地球規模のマーケットに統合されていく過程で、北アメリカはその中核的存在となり、政治・経済・軍事面ばかりでなく、やがて映画・音楽・ファッションなどのソフトな面でも大きな影響力を持つようになりました。天然資源が豊かな南アメリカは、農業や工業における経済的躍進に注目が集まる一方、その多様で独特な音楽や舞踊、文学などが世界で愛されています。
本学はアメリカ合衆国の研究で日本の草分け的存在であり、本学部は南アメリカの政治・社会や文化を多面的に学べる日本でも数少ない学部の一つです。本コースでは、歴史、人種や民族、ジェンダー、大衆文化、国際政治などについて学びつつ、「アメリカス」を地域内の多様性と他地域との関係から考察します。

複数の外国語を身につける

地域への深い理解や卒業論文の執筆を支えるものとして、本学部では複数の言語を身につけてもらいたいと考えています。英語は必ず、加えてもう一つの外国語を、第一または第二言語として学びます(さらに第三外国語として学べる外国語もあります)。

GとRをつなぐ体験的な学び

多様な背景を持つ他者や文化と出逢う方法として、グローバル地域文化学部では体験的な学びを重視しています。従来の海外留学プログラムに加え、2022年度より、国内でグローバルな体験ができるフィールドワークやプロジェクト型の科目を提供しています。